熊本地震について
1 地震の概要
平成28年熊本地震は、観測史上初めて、同一地域において震度7の地震がわずか28時間の聞に2度発生しました。
震度1以上の地震回数は4,400回を上回っています(平成30年4月30日時点)。このような地震活動の長期継続により、避難の長期化や車中泊などの避難所外避難者の増加を招きました。
前震 | 本震 | ||
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発生日付 | 平成28年4月14日21時26分 | 平成28年4月16日1時25分 | |
震央地名 | 熊本県熊本地方 | 同左 | |
地震の規模 | M6.5 | M7.3 | |
震度6弱以上を観測した県内自治体 | 震度7 | 益城町 | 益城町、西原村 |
震度6強 | なし | 熊本市、菊池市、宇土市、宇城市、合志市、大津町、嘉島町、南阿蘇村 | |
震度6弱 | 5市町村 | 11市町村 |
2 被害の状況
熊本地震は、熊本市、上益城地域及び阿蘇地域を中心に多数の家屋倒壊や土砂災害など、甚大な被害をもたらしました。
県内の人的被害は、死者は270人(いわゆる災害関連死等を含む。)、重軽傷者は2,737人に上っています。
住家被害は、約19万8千棟に上り、また、国道57号や国道325号阿蘇太橋などの幹線道路の寸断や停電、ガス供給停止、断水、通信断絶など、県民の生活を支えるインフラに甚大な被害が生じました。
県内の被害額は、県や関係機関が公表した推計で、約3.8兆円に上っています。
人的被害 | 人数 |
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死者 | 273人 |
うち、地震による直接死…50人 | |
いわゆる災害関連死…218人 | |
平成28年6月に発生した大雨による災害関連死…5人 | |
重軽傷者 | 2,735人 |
住家被害 | 被害棟数 |
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全壊 | 8,642棟 |
半壊 | 34,393棟 |
一部損壊 | 155,203棟 |
計 | 198,238棟 |
項目 | 被害額 | 備考 |
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建築物(住宅関係) | 2兆377億円 | 住宅、家財、宅地 |
水道施設 | 119億円 | 上水道、簡易水道、工業用水道 |
電気・ガス施設 | 280億円 | 電力、ガス供給施設等 |
医療・福祉関係施設 | 758億円 | 医療施設、社会福祉施設等 |
公共土木施設 | 2,685億円 | 道路、橋梁、河川、海岸、港湾、下水道等 |
高速道路 | 342億円 | 九州自動車道等 |
文教施設(文化財除く) | 944億円 | 学校、社会教育施設等 |
その他の公共施設等 | 736億円 | 県有施設、市町村庁舎等 |
公共交通関係 | 86億円 | 鉄道、バス(南阿蘇鉄道、空港ビル除く) |
農林水産関係 | 1,487億円 | 農地、農業用施設、農林水産物、山腹崩壊等 |
商工関係 | 8,200億円 | 建物、設備等 |
文化財 | 936億円 | 国指定、県指定、市町村指定及び未指定文化財 |
廃棄物処理 | 900億円 | 廃棄物処理施設、廃棄物処理費用 |
計 | 3兆7,850億円 |